僕の頼りなさそで、頼りになる相棒。

僕の車椅子は、コンパクトだ。病院にあるような背もたれが背中全体を覆うように大きく、押すためのハンドルもガッチリしていて、体を支えるために両脇のプレートもアルミニュームでできているような代物ではない。背もたれは、腰回りの十数センチ上あたりまでしかなく、ハンドルは強く握りしめると本体から抜けてしまい、両脇もデニム生地を少しだけ固くしたような布が申し訳程度に貼ってあるだけ。

バスやワゴンタクシーに乗ると、ブレーキがかかるたびに前輪が浮き上がってひっくり返りそうになるので、後輪に沿うように補助輪を付けてもらった。そんな危なっかしい車椅子が本当に使えるのか。これが意外にも使えるのだ。一般の小型タクシーに乗るとき、車椅子を降りて後部座席に座るが、車椅子は、折りたたんで後ろのトランクにすっぽりと入ってしまう。

これが、病院仕様のだとトランクに入らない、車椅子が大きすぎてトランクからはみ出してしまうのだ。そこでどうするか。チューブでトランクの天板とタクシーのバンパー部分をしっかりと縛るのだ。すると見た目はトランクの口が開いたところにチューブが上下に縛られて見た目はよくないが、何とか発車できる。

しかし、縛りが甘いと天板が車の振動で、ガタガタと動き出し今にもトランクから飛び出しそうで不安になる。そんな理由から僕は、頼りなさそうで頼りになる、コンパクト車椅子に乗っているのだ。